ネット取引の不正アクセス・不正送金に金融庁が改めて注意喚起
金融庁が、「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」というページを更新しました。フィッシング(偽サイトや偽メールでIDやパスワードをだまし取る手口)による、インターネットバンキングやネット証券の不正利用が引き続き注意すべき状況だという内容です。
上野・台東区で飲食店や小売店、建設業などを営む中小企業の経営者や個人事業主の方にとっても、これは決して「他人事」ではありません。日々の入出金や取引先への振込にネットバンキングを使っている事業者は多く、万が一被害に遭えば事業資金そのものが失われるおそれがあるからです。
なぜ事業者が狙われやすいのか
個人よりも事業用口座のほうが残高が大きく、日常的に高額の振込が行われるため、犯人にとって「うまみ」があります。取引先や金融機関、宅配業者などを装ったメール・SMSが届き、本物そっくりの偽サイトに誘導されてログイン情報を入力してしまう、というのが典型的な流れです。
中小企業の経営者にどう関係するか
被害が起きると、お金の問題だけでなく、次のような影響が経営に及びます。
- 運転資金の流出により、仕入れや給与の支払いに支障が出る
- 取引先への振込ができず、信用に関わる
- 復旧や原因調査に時間と手間がかかり、本業が止まる
特に、経理をご本人や少人数で回している小規模事業者ほど、ひとつのミスが直接的な打撃になりがちです。
被害に遭ったときの補償はどうなる?
個人の預金者については一定の補償の仕組みが整えられてきましたが、法人・事業用口座の場合は、各金融機関の約款や個別の対応によって取り扱いが異なることがあります。「必ず全額戻ってくる」とは限らないため、まずは被害を出さないことが何より大切です。
今日からできる具体的な対策
難しい専門知識がなくても、次のような基本を押さえるだけで多くの被害は防げます。
- メールやSMSのリンクからログインせず、公式アプリや自分でブックマークした正規サイトからアクセスする
- 金融機関が案内するワンタイムパスワードや多要素認証を必ず利用する
- IDやパスワードを他サービスと使い回さない
- OSやセキュリティソフトを最新の状態に保つ
- 身に覚えのない振込やログイン通知が来たら、すぐに取引金融機関へ連絡する
日々の経理の中でのチェックも大切
不正送金は、気づくのが早いほど被害を抑えられる可能性があります。以下のように「見る習慣」を仕組みにしておくと安心です。
| タイミング | 確認すること |
|---|---|
| 毎営業日 | 身に覚えのない出金・振込がないか |
| 月次 | 通帳・明細と帳簿の突き合わせ |
| 担当を分ける | 入力する人とチェックする人を分ける |
正規サイトかどうか不安なときは、URLを自分の目で確認し、少しでもおかしいと感じたら操作を止めることが大切です。
銀行の現場では、不正送金に早く気づけたかどうかで結果が大きく変わる場面を数多く見てきました。「毎朝ネットバンキングの残高と直近の振込履歴をざっと見る」——これを日課にするだけでも、異変への反応がぐっと早くなります。経理を任せている場合でも、社長ご自身が月に一度は通帳と帳簿を突き合わせる習慣をおすすめします。
経理体制の見直しもあわせて
セキュリティ対策は「IT」の話に見えますが、実はお金の管理体制そのものと深くつながっています。誰が振込をして、誰がチェックするのか。明細をいつ・どうやって確認するのか。こうした財務のチェック体制を整えることは、不正防止にも、日々の資金繰りの見える化にも役立ちます。
台東区・上野エリアでも、クラウド会計とネットバンキングを連携させて記帳をラクにされている事業者が増えています。便利な一方で、ログイン情報の管理はより重要になります。会計まわりの効率化と安全対策はセットで考えるのがおすすめです。気になる点があれば、経理の流れごと一緒に見直していきましょう。
「うちの経理のやり方で大丈夫だろうか」と少しでも気になった方は、この機会に一度、資金の流れとチェック体制を点検してみてはいかがでしょうか。
出典
上野・台東区で事業を営む皆さまの経理や資金管理について、今井税理士事務所(東京都台東区東上野)ではお気軽にご相談いただけます。日々のお金の流れの整え方から、安心して事業を続けられる体制づくりまで、経営者目線でお手伝いします。
本記事は公表時点の情報をもとにしています。制度は改正されることがあり、個別の取り扱いは状況により異なります。実際のご判断は税理士等の専門家にご相談ください。
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