金融庁が災害時の「金融上の措置」を発表しました

金融庁は、令和8年台風第24号および前線による大雨に伴う災害を受け、被災された方々への「金融上の措置」に関する情報を更新しました。これは、災害の影響で資金繰りが厳しくなった中小企業や個人事業主の方々を支えるため、銀行や信用金庫などの金融機関に対して柔軟な対応を求める内容です。

上野・台東区をはじめ、荒川区・文京区・墨田区・足立区といった周辺エリアでも、飲食・小売・建設・サービス業を営む方の中には「取引先が被災した」「設備が浸水した」など、間接的・直接的に影響を受けるケースが考えられます。今回は、この措置が経営者の皆さまにどう関係するのかを、やさしく整理してお伝えします。

この措置は自社にどう関係するの?

「金融上の措置」とは、災害時に金融機関へ被災された事業者・お客さまへの配慮を要請するものです。具体的な内容は金融機関や状況によって異なりますが、一般的には次のような対応が期待されます。

  • 既存の借入について、返済猶予や返済条件の変更に柔軟に応じること
  • 災害復旧のための新たな資金需要に、迅速かつ適切に対応すること
  • 通帳や印鑑を紛失した場合などの預金払い戻しへの柔軟な対応
  • 手形の不渡り等に関する配慮

つまり、被災によって「返済が一時的に難しい」「復旧の資金が必要」といった状況になった場合に、金融機関へ相談しやすくなる後押しになる、ということです。

大切なのは、こうした措置があること自体を知り、困ったときに一人で抱え込まず、早めに金融機関へ相談する姿勢です。

被災したとき、具体的に何をすればよい?

もし災害の影響を受けた場合、次のような手順で動くことをおすすめします。

  1. まず、ご自身の被害状況を整理・記録します(浸水した設備、休業した日数、取引への影響など。写真も有効です)。
  2. 取引のある銀行・信用金庫など金融機関の窓口に早めに連絡し、返済猶予や資金相談ができるか確認します。
  3. 公的な支援制度(自治体や政府系金融機関の融資など)も併せて調べます。
  4. 資金繰り表を作り直し、今後の入出金の見通しを把握します。
  5. 税務上の取り扱い(災害による損失の計上や納税の猶予など)について、税理士に相談します。

特に、返済条件の変更を申し込む際は、事業の現状と今後の見通しを整理した資料があると、金融機関との話がスムーズに進みやすくなります。

元銀行員
元銀行員のひとこと

被災直後は「まず金融機関に連絡しづらい」と感じる方も少なくありません。ですが、金融機関は状況を把握できてこそ柔軟な対応ができます。返済が厳しくなりそうなら、遅れる前に、早めに一報を入れることが結果的に信頼につながります。被害状況と当面の資金繰りの見通しをメモ書き程度でも用意しておくと安心です。

税務面でも確認しておきたいこと

災害に見舞われた際は、資金繰りだけでなく税務上の取り扱いにも目を向けておくと安心です。被害の内容によっては、損失の計上方法や納税に関する配慮が受けられる場合があります。

税理士
税理士のひとこと

災害による資産の損失や、事業用設備の被害は、税務上の取り扱いが通常と異なることがあります。「どこまでが経費になるのか」「納税を待ってもらえるのか」など、判断に迷う場面が出てきます。制度は状況によって細かく変わりますので、自己判断せず、記録を残したうえで専門家に確認いただくのが確実です。

まとめ

今回の金融庁の発表は、被災された事業者を金融機関が支えるための要請です。もし影響を受けた場合は、被害状況を記録し、早めに金融機関へ相談することが第一歩になります。あわせて税務面の確認も進めておくと、復旧に向けて落ち着いて動けます。

「どこに相談すればいいかわからない」「資金繰りと税金の両方が不安」という段階でも大丈夫です。上野・台東区周辺で事業を営む皆さまが、状況を整理して次の一手を考えるお手伝いを、私たちがいたします。

出典

金融庁(2026年9月9日公表)

本記事は公表時点の情報をもとにしています。制度は改正されることがあり、個別の取り扱いは状況により異なります。実際のご判断は税理士等の専門家にご相談ください。

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