こんにちは。今井税理士事務所(東京都台東区東上野)のコラム担当です。
今回は、厚生労働省が公表した「公的年金財政状況報告-令和6(2024)年度-」についてご紹介します。「年金財政の報告なんて、うちの会社に関係あるの?」と思われるかもしれませんが、実は経営者やそこで働く従業員にとっても、無関係ではない話なのです。
そもそも「公的年金財政状況報告」とは?
公的年金財政状況報告は、国民年金や厚生年金といった公的年金制度の財政状況を、年度ごとにまとめて公表しているものです。年金の収入(保険料収入など)や支出(年金給付など)、積立金の運用状況といった、制度全体の「お財布事情」を確認できる資料という位置づけです。
今回公表されたのは令和6(2024)年度分の報告です。具体的な数値の詳細については、厚生労働省の公表資料をご確認いただくのが正確ですが、こうした報告を通じて、私たちが納めている年金保険料や、将来受け取る年金がどのような状況にあるのかを知ることができます。
中小企業の経営者にどう関係するの?
「年金は個人の話で、会社経営とは別では?」と感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、厚生年金保険に加入している事業所では、会社と従業員が保険料を折半して負担しています。つまり、厚生年金は会社の人件費(法定福利費)に直結するテーマなのです。
また、経営者ご自身も、法人であれば役員として厚生年金に加入しているケースが多く、個人事業主であれば国民年金の加入者です。将来の年金がどうなっていくのかは、ご自身のライフプランや事業の出口戦略(引退後の生活設計)にも関わってきます。
さらに、従業員の方から「将来年金はちゃんともらえるのか」といった不安の声が出ることもあります。経営者として制度の状況を大まかに把握しておくことは、従業員への説明や、福利厚生を考えるうえでも役立ちます。
具体的に何をすればよい?次のアクション
今回の報告を受けて、すぐに何か手続きをしなければならない、という性質のものではありません。ただ、この機会に次のような点を見直しておくとよいでしょう。
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1
自社の社会保険料の負担状況を確認する
毎月の給与計算で発生している厚生年金保険料や健康保険料が、適切に処理されているかをあらためて確認しましょう。法定福利費は会社の固定的なコストの一つです。 -
2
加入漏れがないかチェックする
一定の要件を満たすパート・アルバイトの方は社会保険への加入対象となる場合があります。加入義務があるのに手続きをしていないと、後からまとめて指摘を受けることもあります。 -
3
経営者自身の老後資金・引退後の設計を考える
公的年金だけに頼るのか、小規模企業共済やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの制度も組み合わせるのか、長期的な視点で検討しておくと安心です。
こうした内容は、給与計算や税務、社会保険の手続きと密接に関係しています。判断に迷ったときは、専門家に相談しながら進めるのがおすすめです。
おわりに
年金財政の報告は、一見すると遠い話に思えますが、会社の人件費や経営者ご自身の将来設計につながるテーマです。年に一度のこうした公表のタイミングで、自社の社会保険まわりを点検する習慣をつけておくと安心です。
【出典】
厚生労働省「公的年金財政状況報告-令和6(2024)年度-」について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73183.html
(公表日:2026年6月16日)
本記事は公表時点の情報をもとにしています。制度は改正されることがあり、個別の取り扱いは状況により異なります。実際のご判断は税理士等の専門家にご相談ください。
社会保険料の処理や法定福利費、経営者ご自身の老後資金の準備など、「うちの場合はどうなるんだろう」と気になることがありましたら、今井税理士事務所(東京都台東区東上野)までお気軽にお問い合わせください。上野・台東区エリアの中小企業の皆さまの実情に合わせて、一緒に整理してまいります。
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